talosのプログラミング教室

【基本・応用情報技術者】直列接続システムと並列接続システムの稼働率

スポンサーリンク

こんにちは。たろすです。

今回は直列接続システムと並列接続システムの稼働率の説明をします。

稼働率とは?という方はこちらからご覧ください。

https://talosta.hatenablog.com/entry/rasistalosta.hatenablog.com

直列接続システムの稼働率

図のように機器Aと機器Bが直列接続になっている場合、機器Aと機器Bはどちらも稼働していないとシステムとして稼働しているとは言えません。

f:id:talosta:20210522102700p:plain

したがって、システム全体としての稼働率は以下のように求められます。

 システムの稼働率 = 機器Aの稼働率 \times 機器Bの稼働率

機器が3つ、4つと直列で接続されている場合もすべての稼働率を掛け合わせることでシステム全体の稼働率を算出できます。

並列接続システムの稼働率

図のように機器Aと機器Bが並列接続になっている場合、機器Aと機器Bのどちらかが稼働していればシステムは稼働していると言えます。

f:id:talosta:20210522103504p:plain

つまり、システム全体の稼働率は機器Aと機器Bの両方が稼働していない確率を1から引くことで算出できます。

機器が稼働していない確率は(1 - 機器の稼働率)で求められるので、システムの稼働率は以下の式で求められます。

 システムの稼働率 = 1- (1 - 機器Aの稼働率) \times (1 - 機器Bの稼働率)

機器が3つ、4つと並列で接続されている場合もすべての機器の稼働していない確率(1 - 機器の稼働率)を掛け合わせて1から引くことで全体の稼働率を算出できます。

例題

基本情報技術者試験応用情報技術者試験で実際に出てくるような問題を解いてみます。

問題

機器AのMTBFは990時間、MTTRは10時間である。また、機器BのBTBFは980時間、MTTRは20時間である。機器Aと機器Bを用いて以下の図のようなシステムを構成したときのシステム全体の稼働率を求めよ。

f:id:talosta:20210522104517p:plain

解答

まず、機器Aと機器Bのそれぞれの稼働率を求めます。

 \begin{eqnarray}
機器Aの稼働率 &=& \frac{990}{990 + 10} \\
&=& 0.99
\end{eqnarray}

 \begin{eqnarray}
機器Bの稼働率 &=& \frac{980}{980 + 20} \\
&=& 0.98
\end{eqnarray}

次に並列部分の稼働率を求めます。

 \begin{eqnarray}
並列部分の稼働率 &=& 1 - (1 - 0.99) \times (1 - 0.98) \\
&=& 1 - 0.01 \times 0.02 \\
&=& 0.9998
\end{eqnarray}

続いて、機器Aと機器Bの並列部分を一つの機器とみなして機器Cとします。

f:id:talosta:20210522105302p:plain

するとこのシステムは稼働率0.9998の機器Cと稼働率0.99の機器Aが直列接続されていると考えることができます。

したがって、システム全体の稼働率

 \begin{eqnarray}
システム全体の稼働率 &=& 0.9998 \times 0.99 \\
&=& 0.989802
\end{eqnarray}

となります。

おわりに

今回は応用的な稼働率の計算を行いました。

よく出るのでしっかり覚えておきましょう。